2013年7月5日金曜日

ヤドカリ・ハウスのこと 〜その2

YADOKARI HOUSE vol.2
ブーゲンビリア
南国・琉球の島に、梅雨明けと共におだやかな南西の風(夏至春風・カーチベィ)が吹いている。
空はどこまでも青く、ちいさな白い雲がゆっくりと北の方へ流れて行く。 
太陽の日差しは強く、樹々の緑はその濃さを増し、色とりどりの花々が競うように咲き乱れている。


このヤドカリ・ハウスの回りにはなんと、65年ものブーゲンビリアが大木となり、ブロック塀の上を龍の様な姿でこのちいさな平屋を囲んでいる。
ブーゲンビリアの赤紫の花が絶えることなく咲き乱れるため、一年をとおして、どの部屋の窓を開けても、この花たちが顔をのぞかせる。
また、横を通る小さな路地は、風に落ちた花びらが、赤紫の絨毯(じゅうたん)のように、敷きつめられているのだ。



行き交う子どもたちや女性たちは、花を踏まないように歩幅を変えて歩いて行く。 そんな優しさがもったいなくて、掃除をする気にもなれない。




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